銀河鉄道

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鉄道への憧れが刷り込まれたのは、きっと「銀河鉄道999」のせいだと思う。どこまでもまっすぐ伸びて行く線路を見ていると、視線の向こうでこの線路が空へと伸びていかないだろうかと夢想する。

幼稚園の時に始めて劇場に見にいったのがこの「999」だった。プラレールにも興味を持たず、乗ることにも撮ることにも興味を持つことはなかったけれども、いつの間にか模型に手を出し、針穴カメラで駅や機関車を撮るのが楽しくなってきた。幼い頃に憧れた世界を再び体験したい、取り戻したいという郷愁のせいだろう。これも全てきっと星野鉄郎が機械の体を求めてメーテルと宇宙を旅する物語のせいだ。「汽車は闇を抜けて光の海へ」で始まる佐々木功の歌のせいだ。「さあゆくんだその顔を上げて」とはじまるゴダイゴの歌のせいだ。この上をたどっていけば、必ずどこかにたどり着ける。そんな風に思わせる力があの物語にはある。そんな気がする。