自分の声を聞く

昨年度から、たまに自分の授業を録音している。初めて録音したものを聞いた時には、冗談やレトリックではなく本当に冷や汗が出た。それまでの4年間、自分は簡潔に要領よく、ポイントだけを割合上手に話しているつもりだった。が、実際に自分の授業を聞いてみると、数分で全くそうではないことがはっきりとわかった。くどい、文章が終わらない、無駄な音が多い、「と」止めが多い・・・など少し聞いただけで、改めようと思うポイントを幾つも見つけられた。

えー、あー、それでー
・・・・と。で、・・・・・と。
・・・・・だけど・・・・・ですけれども、・・・・・・なんですが・・・・

口癖は怖いもので発する必要がなくても「えー」「あー」「その」と言ってしまう。話者が自分のリズムを作るのには役立っているかもしれないが、聞き手にすれば、あんまり意味のない音でしかない。

直そうと思って、年に何度か生徒に頼む。「えー、あのーが多くて嫌な時があったら何回言ったか質問紙で教えてください」。先日油断していたら、「えーを12回、あのーを4回」言っていたと指摘された。僕の場合、準備が足りなくて話をしながら考えていると、この「えー」が増えてくる。段取りがしっかりしていなかったり、曖昧だったりあやふやな所を残していると、てきめんに出てくる。なかなかクセは直せない。

自分の声を聞いているとそんなことを定期的に思い出す。