語り口 その2

昨日(語り口 - 繭八庵@Hatena)の続きで podcastの話。二つの番組をずっと聴いている。一つは山田ズーニーさんの「おとなの進路教室」。もう一つは、蒲田健さんの「ラジオ番 学問ノススメ」。二つとも iTS から購読もできる。


1つめの山田ズーニーさんの「おとなの進路教室。」だけれども、

JAPAN FM NETWORK - 山田ズーニーの「おとなの進路教室。」 - 山田ズーニーの「おとなの進路教室。」

このpodcastはパーソナリティの山田ズーニーさんが様々なゲストから話を聞く番組。自分の仕事をどうやって見つけていったか、または創りだしたのか、どうやってやりたいことを見つけていったのか、ということを聞いていきます。一昨年11月に始まり、4回かけて1人のゲストの話を聞くことを続け、今月で21人目のゲストを迎えています。


編集者、歌手、スタイリスト、研究者、デザイナー、作家、舞踏家、コピーライター、等々業種は様々。電車で自分の隣に座っているかもしれない人の、悩みや苦しみ、そこを抜け出したポイントが僕たちの日常生活にも活かせるかもしれない。そんな番組。自分の仕事って一体何だろう。とちょっと落ち込んだ時に、考え込んでしまう時に、どんなところから考えていったら良いんだろうというヒントをたくさんくれる。


どの回もズーニーさんの温かく柔らかい、そして的確な質問や相づちに「そうそう、そうだよな」と思う事しきり。時たま身を乗り出すように「そうそう!それって言いかえると・・・・・」とズーニーさんが熱く語る姿も素敵です。


もう一つの番組が蒲田健さんの「ラジオ版 学問ノススメ」

JAPAN FM NETWORK -

ゲストの著作をインタビューの根っこにおきながら、専門家にそのスペシャリティーに関する話を直球勝負で聞き込むというスタイル。パーソナリティの蒲田さんが毎回ゲストの著作を良く読んで勉強なさってから収録に望んでいるのだろうなというのが毎回、伝わってくる。


先の山田ズーニーさんの受け答えが、承認-反復-相手の主張を補強する意味合いでの狭い(近い)範囲での言いかえとするならば、蒲田さんのインタビューは承認-反復-振り幅の広い(遠い概念を近づける)言いかえと切り返し。という印象がある。


会話というのは文字に起こして読むと多少冗長な感じがするだろうと思うのだけれども、実際の僕らの会話はずいぶん冗長なんだろうなと思う。齋藤孝さんのいう「意味の含有率」が高い方がそりゃ効率は良いかも知れないけれども、言葉以外の音の高さや抑揚や、相づちのタイミングや表情で姿勢なんかで、僕らは相手がきちんと聞いてくれているか、ちゃんと伝わっているか、確認しながら話をしているんだろうなと改めて思う。