「美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史」西田宗千佳著がすごくおもしろいよ

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[mi]みたいもん!のいしたにさんの「美学vs.実利」は久夛良木クロニクルである:[mi]みたいもん!というエントリに刺激されて購入。ちょっと高いですが、これは当たりでした。なんたって面白い。最近はこのいしたにさんの紹介している本を読む機会が増えてきました。感謝です。

第2章でプレイステーションが発売されたところまで読み終えただけですが、面白い。読んでいてわくわくしてきます。任天堂に裏切られ、正反対をやってやろうとスタートしたプレイステーション。圧倒的なCG性能という売りだけでなく、メデイアをCD-ROMに変更し中間卸を通さないことによる制作日数の短縮、マシンの実力に魅力を感じたファイナルファンタジードラゴンクエストの移籍(当時の僕らはまさにそう感じていました)によって、大勝利を収めます。これまであまり興味を持っていなかった久夛良木健という人の魅力に引き込まれる読書になりそうです。

プレステは、友人のK上の家でもんのすごくたくさん遊びました。フルポリゴンでキャラクターがぐりんぐりん動くのに驚愕し、バイオハザードはゾンビの初登場シーンにびびり、FF7はその演出と映像にたまげ、リッジレーサーやGTで車ゲームに目覚め、なんて事を一瞬で思い出しました。

著者の西田宗千佳さんのブログもありました。
西田 宗千佳のPostscript: 告知

このあとはプレステ2の開発、そしてプレステ3やPSPの開発、PS3不振の引責辞任まで追いかけてくれるはず。続きは気になりますが、また明日の電車のお楽しみです。

技術の夢を追求する「電器屋」と、発想で夢を見させる「おもちゃ屋」。栄枯盛衰を繰り返す、激しいゲーム戦争は、ロマンと現実主義の対決だった!ゲーム王国・任天堂をプレステはいかにして切り崩したか?劣勢を挽回したDS、Wiiはなぜ生まれ得たか?日本発で世界を制した両者のゲーム機は、まったく異なる「発想」から生まれていた。久夛良木の肉声に最も接してきたジャーナリストが活写する、熾烈なゲーム戦争の「迫真の舞台裏」。

目次:
第1章 「久夛良木健」ができるまで―規格外れのアイデアの源泉
第2章 任天堂の逆を張れ!―予想を裏切った大成功
第3章 「インテル」を凌ぐビジネスモデル―半導体+プラットフォーム=PS2
第4章 ソニー×SCE―歯車が噛み合わない巨人とベンチャー
第5章 手の平サイズ・スーパーコンピュータ―世界が震えた半導体「セル」
第6章 逆を張られたSCE―「脳トレ」「Wii」に思わぬ苦戦
第7章 ソニーから消えるセル―久夛良木路線との訣別

美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史 (講談社BIZ)

美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史 (講談社BIZ)