金曜日

朝から肌寒い一日でした。電車の中や昇降口で、今日は普段僕がいる時間と比べて生徒の数がとても少なく感じました。職員の朝会後、SHRまでの間の時間に立てなかったので分かりませんが、寒くなってきて登校時間のピークがずれてきたのかもしれません。

授業は3567の4コマでした。1週間の最後が午後の3コマ連続で、一息入れる間もなく、気がつくとすでに5時半過ぎ。最後は補習なので、のんびりと生徒のペースに合わせて楽しく進められる授業なので、週の締めくくりとしては良かったりもします。

百人一首は44首目「あふことの たえてしなくは なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし」上の句が分かりにくい歌です。土佐日記は昨日忘れた助動詞「なり」の識別での例外事項の説明をしました。伝聞推定の「なり」はラ変型の活用をする言葉には終止形ではなく、連体形接続になるということ。また、「あ(ん)なり」、「ざ(ん)なり」、「な(ん)なり」「た(ん)なり」などは連体形の活用語尾が撥音便化した後表記されなくなったもので、これは伝聞推定の「なり」ですよ、という話をしました。土佐日記は今日で終わろうと思っていましたが、昨日やるはずの内容を繰り越したので、来週もう1時間とってそこで終わろうと思います。

苦手意識を持つ生徒が多いので、今回の土佐日記の授業では音読の機会を多く持っています。毎時間少なくとも3回。自分で1回。その後ペアを組んで点読みで1回、さらにペアで読む順番を変え、点読みでもう1回の計3回を読んでもらっています。一緒に作業するペアの相手がいることと、3回読み終えたら座ることにしているので、なかなかに競争意識を燃やしてくれます。

初回の授業の時に、黙読で読んでどれくらい時間がかかったか計ってもらいました。数時間の授業の後(その間15回ほど音読をしています)、もう一度黙読の時間を計りました。どの生徒も半分以上素早く読めるようになっていました。

英語の長文読解の問題などは、単語の意味が分かっても、分からなくても読み進めます。分からないなりに意味を類推しながら読み進めて行くわけです。そうやって、1分に100ワードとか200ワードとか読める量を増やしていくことで、素早く内容を把握する力や語彙や黙読そのもののスキルを高めていっています。古文でも同様のことを試みたものでした。

質問紙にも、最初よりもずっと早く読めて嬉しかったというものや、読んでいるうちに意味が何となくわかるようになってきた、というものもあって、良かったと思っています。

この朗読も、平家物語など物語性の強い作品でやるともっと面白く盛り上がれると思うのですが、それはまた次回に取っておこうかと思っています。

56は3年生の演習。しつこく続けている助動詞の意味や、接続や、活用の知識を実際の問題の中で、解釈に役立てていくという確認がようやく身を結んできたようです。定着率が高くなってきたように思います。受験生の自覚の証でしょう。

放課後は1ヶ月ぶりの補習。問題プリントを使って、用言や助動詞の識別問題をドリル風に沢山解こうと思っていたのですが、助動詞を接続と活用の仕方で分類することと、意味の基礎事項の確認を丁寧にしていたら、それだけでもう55分くらい使ってしまいました。悪い癖が出ました。しゃべりすぎです。僕がしゃべって説明してしまうのではなく、もっと考えてもらって、自分で答えを見つけるようにしないといけないと反省。