山田ズーニーの「おとなの進路教室。」Lesson5「親の介護、仕事を辞めますか?」を聞いて

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Lesson 5 親の介護、仕事辞めますか?

ゲストは山田弘美さん。お義父さんの介護のために、17年続けた高校教師の仕事を辞めるも、介護生活はわずか2年で終わってしまう。1度断ってしまった社会とのつながりを40歳を過ぎてからどうやって結びなおしたか、非常に興味深く聴いたシリーズでした。

  • 今、自分を必要としているのは誰なのか?
    • 教師としての自分のかわりはたくさんいる。介護を必要とした義父には自分しかいない。
  • 食事の時に、「この食事のお金は払いましたか?」と聞かれて、「このお金はもういただいていますよ」といったときに、義父がものすごくほっとした表情を見せた。
    • 安心させる、その人の世界に入る、世界に入れてもらうというのはこういうことなんだ
  • 介護の世界に埋もれ、社会から遠のいて自分が透明になっていくような実感を感じた瞬間。これまでのアイデンティティ、社会へのパスポートを失ってしまったと思った瞬間
    • 1:教師をしていた義父が突然、「あおげばとうとし」を歌いだした。涙が出て仕方がなかった。自分は辞めたくなかったんだ。妻、嫁として評価されたかったんだ
    • 児童相談所に通報にいった時、名刺がない、肩書きがないために相手にされなかった。
  • どうやってその後悔から気持ちを切り替えたのか
    • (今の自分を)幸せだと思わなくちゃいけないんじゃないか。子どもの成長、義父の老い、を見守っていける。家族も協力してくれている。
    • 職業訓練が受けられる立場になった。再就職のためのリスタートができる。

この山田弘美さんのシリーズは「評価」と「必要とされること」という言葉がキーワードになるんじゃないかと感じました。評価されたいのか、誰に評価して欲しいのか、そもそも評価されることが目標なのか。社会とつながるためには、「評価」されることが果たして不可欠のことなのか。社会的には評価される機会は少なくても(薄くても)「必要とされる」「求められる」場面というのはたくさんあります。そのバランス?をどこで見つけるのか、折り合いをつけるのか、という話になるのかなと感じながら聞きました。


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