伝わる・揺さぶる!文章を書く

伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)

伝わる・揺さぶる!文章を書く (PHP新書)

自分の頭できちんと考えるための具体的な方法を理解すれば、文章は変わる。等身大の自分を表現するために何を考えたら良いのか、どう考えたら良いのかという7つのポイントをまとめた一冊。

筆者の山田ズーニーさんは、ほぼ日刊イトイ新聞 - おとなの小論文教室。の連載が有名かもしれないが、以前は教育編集者として長く高校生に文章指導をしてこられた方。理屈だけじゃなくて、スッと心に入り込んで「そうだよねぇ」と納得できるやわらかい、わかりやすい文章を書かれる方だ。

長年の文章指導の中で感じてこられた、文章を書くために一番必要な「自分の頭で考える方法」。これを理解し実感して自分のものとするために必要な7つのポイントが、やわらかい、分かりやすい文章で書かれている。

目指すゴール

初めに本書の目指すゴールを次のようにしている。

1編の完成された文章をまとめ上げることではない。書くことによって、あなたの内面を発現することにも留まらない。あなたの書いたもので、読み手の心を動かし、状況を切り開き、望む結果を出すこと、それがゴールだ。

読み手に、共感・納得・発見などの心の動きが生まれれば、やがてそれは、読み手の内部で大きな振動となって、読み手自信の潜在力を揺さぶり起こすだろう。そういうふうに人に伝わる、人を揺さぶる文章を目指そう。

良い文章を書くための7つのポイント

ゴールにたどり着くために必要だと筆者が考えるポイントを次の7つとしている。

  1. 意見      あなたが一番言いたいことは何か?
  2. 望む結果   だれが、どうなることを目指すのか?
  3. 論点      あなたの問題意識はどこに向かっているか?
  4. 読み手     読み手はどんな人か?
  5. 自分の立場  相手から見たとき、自分はどんな立場にいるか?
  6. 論拠      相手が納得する根拠があるか?
  7. 根本思想   あなたの根本にある想いは何か?

なるほど、シンプルだけれども、これを意識するかしないかで随分違うと思う。

本書では、実務文(説得の手紙・お願いの文章・議事録・志願理由(自薦状)・お詫びの手紙・メール)を例にとって相手に伝わる・揺さぶる文章をどのように書けばよいのか、という説明がされてきた。けれども、この7つのポイントは、実務文だけでなく、プライベートな文章、いわば自分自身しか読まないような文章にも当てはめることができるだろう。

・・・ちょっと息切れ。続く、、、かも。