2007-02-06から1日間の記事一覧
山田ズーニーさん次の2本のインタビュー記事を読みました。 NTTファシリティーズ:えふ・マガインタビュー 404 Not Found 普段の一対多の授業では、なかなか深いコミュニケーションに踏み込んでいくことができません。50分の授業では足りない、その部分を質…
平凡。ひとくくりにしてはみても、それぞれのあり方は千差万別。 「男なんかと一緒にいて、女が幸せになるものなのかしらと思ってさ」 平凡。わたしはまたその言葉を思う。この夏には、きっとわたしたち家族は二泊くらいで、山か海に行くことだろう。由香里…
男だから、女だから、ということもないとは思うのだけれども、がしかし、そういうものかもしれない。 なぜ男はわからないのだろう。あなたは考える。一度ほんとうにダメになってしまったら、もうやり直しはきかないのだ。あなたは表情を変えずに、最後のデー…
J・L・ボルヘス「砂の本」 高校生のための文章読本 より 「あるはずがない、しかしあるのです。この本のページは、まさしく無限です。どのページも最初ではなく、また、最後でもない。なぜこんなでたらめの数字がうたれているのか分からない。多分、無限の…
埴谷雄高「神の白い顔」 高校生のための文章読本 より そのとき、鏡の内部へはいりこんだような浮遊物も見当たらぬ透明な水中で平らな水面へ向かって垂直に仰向けになった私の視界いっぱいに映ったのは、思いがけぬことに、それまでまったく覚え知らなかった…
清水邦夫「部屋」 高校生のための文章読本 より 昔の家には、ふだん「使わない部屋」があった。 高校生のための文章読本作者: 梅田卓夫,清水良典,服部左右一,松川由博出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1986/03メディア: 単行本購入: 13人 クリック: 149回こ…
坂口安吾「私は海をだきしめていたい」 高校生のための文章読本 より 私の心はただ貪欲な鬼であった。いつも、ただ、こう呟いていた。どうして、なにもかも、こう、退屈なんだ。なんて、やりきれない虚しさだろう。 私はふと、大きな、身の丈の何倍もある波…
M・プルースト「現実の存在」 高校生のための文章読本より 眩いばかりの雪と隣あっている時には、あれほど黒々と静まり返っている唐松の森が、淡青の、ほとんど薄紫の湖水に、快い艶を帯びた緑の枝を差し伸べていた。 あの年、ぼくは貴方に一度も話す機会も…
昭和29年(1954年)6月「NHK教養大学」に発表 強い好奇心を持っている限り濫読というものは害はないと思う。 一と口に言えば、形式尊重の時期を経て、個性尊重の時が現れるに至って、批評は、作品の背後に人間を見る様になった。それまで一様な形式のなかで…