059 自分の意見を見つける補助線
宮沢賢治の「なめとこ山の熊」を読み始めている。小説を読むときに自分の中から思いや感想を見つけるための手助けとして次のような手段を使っている。
- 印象に残った文章に線を引く
- 難しく考えずにどんどん引いていく。どれだけたくさん引いても良い
- 3つに絞る
- たくさんあるものの中から特に印象に残ったものに絞り込む
- それぞれについて選んだ理由や感想、思い出すことなどをできるだけたくさん書く
- 作品の評価を5段階でつける
- 評価の理由をできるだけたくさん書く
線を引いたのは何かしら自分自身にひっかかるところがあったから。ここが考えていくときの大きなヒントになる。思考の補助線になる。「面白い」「良かった」「つまらない」「難しい」という言葉でくくってしまうのは簡単で容易に使ってしまいがちだけれども、そこをもう少し踏み込んで考えていくことで「何で」「どんなところが」「どんなものを思い浮かべたか」なんてことを掘っていくと漠然としていた「面白い」や「つまらない」が少しわかってくると話をした。
しっかりと説明をしてわかってもらってから書き出してもらうと皆すらすらと書き始めた。いきなり考えたことをとか、感想をとなると敷居が高いけれども、とっかかりとして自分の気になる文章を見つけておくと随分と書きやすくなるようだ。時と場合によっては不平の声ばかりあがってくる「文章を書く」という取り組み。今日の小説について「自分の気に入った文章について意見や感想思ったことを書く」という取り組みは比較的良好に取り組んでもらえたといえるだろう。