「国家の罠」佐藤優を読んだ

去年あたりから顕著になってきたのだけれど、ブログでの書評や感想を読んで読みたくなって本を買うことが増えた。ちっとも消化できず積もっていくばかりだけれども、見つけたときに買っておかないと、いつのまにか姿を消してしまうのが、書籍業界の悲しいところ、どんどん買って積んでしまうことにした。

なるほど、読んでみたいなと思わされることが非常に多い横浜逍遥亭の中山さんの一連の佐藤優著「国家の罠」に関するエントリを読んで、またまた好奇心が沸いて読んでみたくなった

ロシア外交、北方領土をめぐるスキャンダルの渦中の一人として逮捕、起訴された、著者佐藤優氏。逮捕に至ったその背景と著者の正当性。タフでなければやっていられないであろうと思うロシアとの外交、外務省内での派閥闘争、足の引っ張り合い、512日間に及ぶ拘置所での生活と取調べ。まるでスパイ小説を読んでいるような興奮を味わう。味わうが、でもこれはフィクションである、というところが恐い。

情報を、状況を冷静に、客観的に、多面的に観察し、判断する。目的を遂行するためには、多少の波風は気にしない。非常にできる、優秀なという印象を受ける。体勢の側が変化していくというのは心底難しいことなんだなと思う。