(手帳4)もう一人の自分

  • (手帳4)もう一人の自分 「高校生のための文章読本」より

「もう一人の自分」を見つめようとする時、わたしたちはある種のいらだちを覚える。それは自分の姿や声をじかに見たり聞いたりすることができない時のいらだちに似ている。

では、わたしたちが、青年期の揺れ動く自分、悩みをかかえた自分、そんな「もう一人の自分」について書きやすくなる条件とは何だろうか。ここでは、自分のことを「僕」や「私」の一人称ではなく、「あなた」「君」「おまえ」「彼」「彼女」「あのひと」といった二人称・三人称の代名詞で書くことをすすめたい。自分を他人として書いてみるのだ。

高校生のための文章読本

高校生のための文章読本

 所収