(手帳3)ことばで遊ぶ

大学時代、課題で言葉遊びの作品を作るというのがあった。「倉田が往復ビンタをくらった」「北野が来たのー」という親父ギャク以前の稚拙なものを提出日に50ばかしでっち上げて提出した。先生のコメントに「もうすこしひねりましょう。例 夫「貧乏暮らしにも部活の経験が役に立ってるなぁ」 妻「昔も今も薄給(白球)を追っているものね」とあり、絶句した思い出がある。苦笑であれ失笑であれ、大笑いであれ、笑いや楽観が根底のあるほうがなんとなく人生楽しい気がする。

  • (手帳3)ことばで遊ぶ  高校生のための文章読本より

世の中には、その根底に真面目があって遊びがあるのか、それともその逆なのだろうかと、いつも不思議に哲学的な気分に誘われる。そうして、逆だなと考えてみて方がうんと人間を身近に感じられて、いい気分になる。

高校生のための文章読本

高校生のための文章読本

 所収