紙ジャケ蒐集
98年ごろに突然「よしジャズを聴くぞ」と決めて3年か4年くらい一生懸命集めて聞いていました。プラスチックのケースはかさばるので、LP版をそのまま小さくしたような形態の紙ジャケットのCDならば、飾っておくにも良いしと集めていました。1950年代60年代のものが聴いていて面白く、ジャズの専門誌スウィングジャーナル片手に次はこの人をにしようか、このアルバムにしようと毎月数枚ずつ新しいものを買っては聴きの時間を過ごしていました。各社各レーベルが莫大なライブラリから毎月何十枚も紙ジャケの新譜をリリースしていて、僕が買っていたのは、ビクターが取り扱っていたプリスティッジ、リバーサイド、コンテンポラリィ、ヴァーヴ、インパルス、マーキュリー、そしてソニーのマイルス・ディヴィスのシリーズでした。とにかく膨大なリリースで、優先順位をつけて買っていかないととても財布が持たず、そのうちにと思いつつ店頭から姿を消した名盤がたくさんありました。
8月の頭に久しぶりにCDショップに入ったところ、偶然にもビクターが「JAZZ紙ジャケ十八番」と銘打って今年6月から毎月100枚ずつ8月までの3ヶ月間、計300枚の紙ジャケを再発していることを知りました。カタログを見ると、手に入らなかった作品がごろごろ。3週間くらいカタログを眺めてどれを買おうか選別してからCDショップで手に入れてきたのが上記の8枚です。僕の好みでピアニストが多いです。迷ったときは内容もさることながらジャケットのデザインで決めたりもします。今回も迷った末ジャケットで決めたものが何枚かあります。しかし良く思うことですが、ジャケットが良いと演奏も結構格好良かったりするものです。
レッドガーランドもフィニアス・ニューボーンJRもシェリー・マンもまだまだ聴きたいものがたくさんありますし、まだ聴いたことの無い演奏家のものも欲しいなと思うつつ、ジャケットを眺めながらCDを聴く夜だったりします。
#僕が紙ジャケを集めだした1998年ごろ、同時期にというか紙ジャケブームに先鞭をつけたのは東芝EMIがもつブルーノートの紙ジャケットシリーズだったと思います。超名盤と呼ばれる作品をこれまた何十枚(何百枚?)と出しているレーベルですが、当時ビクター系列だけでも到底間に合っていないのに、ブルーノートまで集めだしたらとても手に負えないとブルーノート系列の紙ジャケは1枚も買っていなかったりします。
##大学時代の友人の一人が、そのブルーノートレーベルで、ジョン・コルトレーンが吹き込んだ「ブルー・トレイン」を大絶賛していて、聴いてみたいと思いつつ、この1枚でブルーノート地獄にはまってしまってはいけないと結局聴いていません。