世界遺産 エルサレム旧市街とその城壁Ⅰ
約束の地カナンに築かれた都エルサレム。ユダヤ教・キリスト教・イスラームが聖地とする。嘆きの壁。旧市街に入ると、いたるところにあふれる祈りの声。3つの宗教の聖地が混ざり合い、巡礼の宗徒達であふれている。旧市街は4つに分かれる。ユダヤ教・キリスト教・イスラーム・そしてアルメニア人地区。聖墳墓教会。イエス・キリストの墓。キリストの時代を遡ること1000年。エルサレムをおさめていたのはダビデ王。ユダヤ教の教会にはダビデ王の墓。モーセの10戒をおさめたトーラーが墓の上に置かれている。
西暦70年、ローマ帝国に神殿は破壊される。僅かに残ったかつての神殿の土台の部分が嘆きの壁。7世紀、イスラムが支配。3つの宗教が共存する地となる。11世紀、十字軍の遠征によりキリスト教が支配を取り戻したが、十字軍の勢いが失われた後、再びイスラム勢力の手に落ちる。
聖地は誰のものか。聖地は誰のものか。聖地は誰のものか。
何度も繰り返されるそのナレーションは宗教問題と国際紛争の解決の難しさを僕らに突きつける。所属する当事国をもたない唯一の世界遺産。