盛りあがる会話のコツ5か条

誰かと話をする時に、「この人とは話がしやすい」「この人とは話したくない」と思うことがあると思います。話をするときにこの5つのことに気をつけると話も楽しく盛り上り、また「また話がしたいな」と相手に好印象を与える「聞き上手」になれるよ。という授業をしました。その5か条とは何かというとから

  • 目を合わせる
  • 微笑む
  • ときどきうなずく
  • 相槌を打つ
  • コメントする

『「できる人」の極意!』齋藤孝より

の5つです。相手の顔を見て、目を合わせ、時々うなずいたり、相槌をうち、適切なコメントを返すと、相手は「この人は自分の話しに興味を持ってくれている。」「よく話を聞いてくれる」と、話すのが楽しくなり、好意を持ってくれるというのです。

これを実感してもらうために1つの実践を行いました。ペアを組ませ、片方を話す人、もう一方を聞く人に役割を固定し、次のような指示をそれぞれに出しました。相手がどんな指示を受けているのかはお互いにわからないようにしています。まず、話をする役になった人には次のような指示を出しました。

今日の食べた食事について話をしてください。

  • 朝食、昼食、夕食を順番に話してください。
  • どこで、誰と食べたのか、メニューは何だったのかできるだけ詳しく。

(駅の側のローソンで、とか、さけのおにぎりと午後の紅茶を買って、などなど)

  • 味付けはどうだったか、おいしかったか。いまひとつだったか。

注意点として
*相手の目を見ながら話しをすることを心がけてください。
*お店や、食べたものを話す時に、そのお店を知っていますか?食べたことありますか?と相手に質問をしてください。

と、自分は話がしたいんだモードになって話しかけることを指示し、もう一方の話を聞く役になった人には

1:1回目の話を聞くとき
* 相手の目は決して見ない。
* 腕組み、足を組み、そっぽを向いて、話をしている人の方をできるだけみないようにしてください。
* 質問されても、「あぁ、うぅん、え」など、無愛想な(いじわるい)返事をしてください。

とネガティブな態度をとること。その後、もう一度今度は昨日の食事の話をすることにして、

2:2度目に話を聞くとき
* 相手の目をできるだけ見てください。
* ときどきうなずいてください。また、「そうだね」とか「そこ知ってるよ」とか「おいしいよね」と反応の言葉を返してあげてください。
* 腕組みや足を組んだりせずまっすぐ相手のほうを向いてください。
* 質問されたら、できるだけいっしょけんめい答えてあげてください。

と、今度は積極的にコミュニケーションをとろうとする、自分はあなたの話が聞きたいんだモードになって話を聞くことを指示しました。

二通りの会話をしてもらった後、話者役になった生徒達に感想を聞くと、ほとんどの生徒が、2度目の方が話しやすく、色々話せた、という感想を持つ結果になりました。「あんまりまじまじ目を見つめられると恥ずかしい」、とか、「ちょっとわざとらしすぎるくらい、一生けんめい聞いてくれて不自然かも」という意見も出ましたが、そこは、見つめるばかりでなく、たまに目線をはずすなどの工夫が必要になってきます。

齋藤孝さんが上げた5か条、「目を見る、微笑む、うなずく、相槌を打つ、コメントする」はこれを知った直後から使える、日常生活をちょっぴり便利に滑らかにするいわばライフハックともいえるかもしれません。

余談として、この5か条、日ごろの「授業」でも同じことで、盛り上った授業のことを思い出してみると、同様の共通点があるよねという話しもしました。生徒がこちらを向いて一生けんめい話を聞く反応をしてくれると、教師の側にも、力が入り、話のし甲斐もまして、さらに盛り上る授業になるんだよ。と言ったとたん、これ見よがしに目をきらきらさせて、うんうん、そうだよねそうだよね。と何人も反応しだしたのには笑えました。

「できる人」の極意!

「できる人」の極意!

他にも、すぐに実践できる授業のタネ満載の1冊です。