古時計

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気がつくと何度も撮っている被写体がいくつもあります。子ども達は彼らの成長を逃したくなくて毎日のようにシャッターを押してしまいます。姿や様子は変わらなくても、撮ってしまうものもあって、公園のジャングルジムや、教室や廊下の光景、そしてこの妻の実家の古時計もことあるごとに撮っているような気がします。

構図はほとんど毎回同じですが、現像された写真を見ると同じように写っているものはあまりりません。晴れの日、雨の日、曇りの日天気は違いますし、露光時間も日によってばらばら。同じモチーフを同じように撮っているのですが、出来上がってくる写真の違いが面白く気がつくとまた同じものにカメラを向けていることが多いのです。

奇しくもこの写真を撮影したピンホールカメラが付いていた雑誌「PHAT PHOTO」の中にも、モネの睡蓮の連作の例を出して、同じモチーフにこだわって何枚も何枚も作品を取り続ける大切さが書かれているコーナがありました。なるほど微妙な違いの面白さをこれからも楽しんでいこうと思っているのでした。

  • tigre / ISO200 / 約3分