隙間の時間

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雑誌「PHAT PHOTO」付録のピンホールカメラ tigre は小さく、そしてとても薄いです。シャツの胸のポケットに入れて持ち歩き、お、と思ったら立ち止まってシャッターを開く、そんな撮り方が簡単に手に入れられます。ずいぶん前からコンパクトデジカメも毎日のように持って歩いているのですが、すっと出せる感覚は tigre の方が上だったりします。(比較対象がちょっと大柄なコンパクトカメラだからなのかもしれませんが・・・。)ともあれ、撮りたい時にすぐ撮れるスムースさはとても気持ちの良いものです。

僕の勤務校は全日制と定時制が併設されています。全日制は、部活の子の他はほとんどの生徒は4時過ぎには下校してしまいます。定時制の生徒が登校してくるのは早くても4時半過ぎ、しばし学校内が多少の静けさを取り戻し、全日制から定時制の学校への表情を変える時間があるのです。そんな隙間の時間に学校の中を歩き回るのが以前から好きでした。ひとけのない廊下、最後の授業が終わった状態のまま時間の止まった教室、陽が傾いて行くにしたがって窓から差し込む光の色がだんだんに変わって行く、そんな光景を見て回りながら体育館で撮った一枚。